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私は学部生の時、大学寮に住んでいた。半個室の自治寮生活は、とても楽しくて充実していたことを覚えている。特に、他学部の先輩や同期と知り合うきっかけをもらえたことは大きい。そんな寮で出会った先輩の中に、絵描きとして素晴らしい才能をもった先輩がいた。学生の頃、先輩は自身で描いた絵をベースにして、手作りの手帳やメモ帳を制作していた。けれど、卒業と同時に寮を出てしまえば、毎日挨拶を交わしていた寮生たちとも疎遠になる。その先輩とも、学部卒業後はしばらく連絡を取っていなかったのだが…。ことの始まりは、お弁当箱だった。「カメの絵がデザインされたお弁当箱が欲しい」と、私の無理なお願いを聞いてもらったことがきっかけだ。その頃、私はカメの絵が描かれたお弁...

朝。研究室でぼーっとしていると、自席に飾ってあるステッカーが目に入った。少し色あせた、このステッカー。一昨年の夏にもらった時から、ずっと飾っている。その頃の私は、誰がどう見ても、明らかに落ち込んでいたのだろう。大きな機会がもみくちゃに積み重なって、自分のことで一杯一杯だった頃。そんな私を、周りの人たちが励ましてくれた。このステッカーは、その「証」の一部だ。今、落ち着いた気持ちでBlogを綴ることができているのも、この頃の私を支えてくれた皆のおかげ。「カメが好きだから」という理由で、周りの方々からカメグッズを頂くことがしばしばある。わざわざ購入してくれたグッズもあれば、家を片付けていたらたまたま出てきたグッズもある。けれど、今思えば、...

沖縄に暮らしている時に買った、ウミガメの名刺入れ。以前働いていた職場では、名刺交換をすることが多かった。そのため、仕事をはじめてすぐの頃は、「カメの名刺入れ」を必死になって探していた。なかなか思うようなモノが見つからず、この名刺入れを見つけるまで、相当時間がかかったことを覚えている。そんなお気に入りの名刺入れも、最近は出番が少ない。コロナもあって、新しく出会う人との交流は、オンライン上であることが増えた。そして何より、社会人をやめて大学院生になったことが、一番の要因だろう。立場が変わり、身を置く環境が変われば、必要なモノも変化する。名刺入れだけでなく、洋服や靴、バッグ、文房具。住むところが変われば、インテリア用品まで。私も、ずいぶん...

秋田から戻ってすぐ、立山で実習があった。どちらも天気に恵まれた、遠方への外出だった。それだけでも中々忙しかったのだけれど、その間に、研究室の引っ越しもあり、、、バタバタと過ごしていたら、もう8月中旬だ。大学の学部棟は、今、大々的な改装工事の真っただ中。数年前から始まった改装工事により、すべての研究室が引っ越し作業に取り組んでおり、学部全体が慌ただしい状態だ。そんな工事による引っ越しが、とうとう私の所属する研究室でも行われた。引っ越すために、今まで利用していた実験室を、完全に空っぽにしなければならない。そのための作業に追われながら、怒涛の勢いで実験室の片付けをすすめていると、面白いモノがたくさんでてきた。初期の録音機や、使用方法不明の...