譲渡いただけることの、ありがたさ西表島へ越してきて、そろそろ2か月になる。振り返れば、この2か月間は、この島の生活スタイルに慣れようと、ずっと必死だった。食料品や日用品の買い出しのため、フェリーに乗って石垣へ出向いたり。初めて見る地元の野菜や花を、食べてみたり。道路に出没するセマルハコガメを、追いかけて観察したり。排水溝やため池の水たまりで、ヤエヤマイシガメを探したり…。西表島でのカメ類の観察は、新しい発見の連続だ。生息場所や、採食物の情報など、少しずつ記録している。しかし、ほぼ毎日観察していても、全然わからないことだらけで、その都度頭を捻っている。まだまだ、カメ類の観察量が圧倒的に足りていない。昨夜は、知人の知人による、「自宅の庭にヤエヤマイシガメが住み着いてい...2023.06.30 07:57booksresearchturtles watching
卒業と入学と大学院で,カメの研究をするためには。そのためには,当たり前だけれど,大学院へ所属する必要がある。先月,私は岐阜大学大学院・修士課程を卒業した。岐阜に戻ってきてからの,この三年間。岐阜大学大学院で,好きなように,好きなだけ,カメの研究をすることができた。本当に,支えてくださった皆様のおかげでしかない。この三年間は,私にとって,宝物となった。しかし,修士課程を終えてしまった今,この充実した環境から,卒業しなければならなくなった。さて。次はどうしようか?実は,昨年の冬ごろから,次の行き先について悩んでいた。これからもカメを見続けるためには,どうしたらよいだろう…?カメの研究を,思う存分できる環境って,どこにあるんだろう…?結論から言うと,...2023.04.14 14:35research
寒波と種子と、修士論文昨年のことを振り返る間もなく、修論執筆に勤しんでいた。本日、無事に提出。これで、(おそらく)修士課程は、卒業できるだろう…。この2年間、思いっきりカメのことを研究させてもらった。「カメ類の種子散布行動」、とは。そのことだけで、頭をいっぱいにして、研究を続けてきた。その集大成、といっても過言ではない。でも、これで終わりじゃない。次を見据えて、2月中旬まで、駆け抜ける。そんな、今日。私の研究フィールドは、寒波が連れてきた雪にまみれて、とても美しく、綺麗だった。2023.01.25 09:29researchdiary
オオカナダモとカメ秋晴れと残暑が重なった、とある九月の一日。気分転換のため、川へ遊びに行ってきた。そういえば、九月の川へカメを探しに入ったことがないな~、と思い出す。たっぷり三時間、いつものフィールドでカメを探した。途中、川を泳いで、涼んだりもしながら。2022.09.23 23:10researchturtles watching
カメ類の性格特性久しぶりの投稿となってしまった。春から初夏にかけては、岐阜でカメ研究を継続していたのに加え、来年度からの進路に関する諸々の準備に追われていた。その間、カメ研究に関して、様々な方との出会いがあり、、南方に生息するカメ類の研究を始めることとなり、、さらに今年度の研究では研究助成を受けることとなり、、、。…ちょっとパンクしていた。とまぁ、嬉しい悩みではあるのだが、いろんなことが一気に降りかかってきて、抱えきれなくなっていた。最近、やっと落ち着きを取り戻してきたところだ。野外のカメたちと向き合っていると、気が付くことがいっぱいある。その楽しくて面白い世界を、誰かに伝えたい。ただし、伝える(記事を投稿する)ためには、落ち着いた環境に身を置く必...2022.06.29 02:52researchpets
首は、「出す」もの?「引っ込める」もの?冬眠から覚めたばかりの、ニホンイシガメたち。野外観察へと出かけた、2月26日のことである。2022.03.01 02:59researchturtles watching
In break timeHalloweenで作った型抜きクッキー。昔、クッキー作りにハマっていた時がある。どうしても亀の形に作りたくて、亀型の型抜きを探し回った頃が懐かしい。おかげで今は、4種類の亀型型抜きを持っている。海亀の型は、腕が折れやすいので要注意だ。休日の一休み。その流れのまま、先週一週間はゆるりとした時間をおくっていた、のだが。先週末に、初稿が届いた。投稿していた報文が、印刷の段階へと入ったようだ。はじめての初稿。はじめての投稿文書。「形」になるのが、ただただ嬉しい。投稿するにあたってお世話になった皆さまへ、感謝の気持ちを込めて。2021.11.08 01:53announcementresearchgoods/collectiondiary
ベンチャーのような第17回日本バイオロギングシンポジウム。大会前日に「参加させてください!」とメールを送り、土壇場で、急遽参加させてもらった。無理なお願いをきいてきただいて、運営実行委員の方々には感謝の気持ちでいっぱいだ。このシンポジウムは、日本バイオロギング研究会が主催するシンポジウムだ。バイオテレメトリー、バイオロギングを専門とする方々の学会で、音波や電波、GPSなどの機器を用いて生物の行動を探る学問分野。つい三ヵ月前まで、このような学会とは無縁だったのだが。今年の春から継続したカメ類の研究を進めていく中で、ぶちあたった壁。その壁を崩すために、バイオロギングの手法が必要になってきた。カメたちの行動を、もっと詳細に知らなければなくなったことが、今回...2021.11.04 00:30research
リスクマネジメント先日、調査地へ向かう途中でのこと。自転車で、思いっきり転んだ時のこと。吹っ飛ばされた瞬間の記憶はないのだけれど、ハッと気が付いた瞬間から、吐き気と頭痛に見まわれた。大きな凹みに前輪が突っかかり、その勢いで自転車から投げ出され、そのまま顔面から地面にダイブしたようだった。脳しんとうとむち打ちで、しばらく身動きが取れなくなっていた。数十分後に後輩が迎えに来てくれて、その後は病院巡り。最後に自転車屋へ向かい、自転車も治療を受けた。幸い、転んだ場所が芝生の上だったこともあり、大事には至らなかったが、しばらく片目の眼帯暮らしを余儀なくされた。2021.10.28 08:42researchdiary
少しずつ。秋の研究活動は、やりたいことに追われがちだ。アカミミガメの行動が面白くなってきているので、徹底的に追いかけたい。他の調査のために、ある区画を耕したい。乾燥させた糞も、はやく分析をしたい、、、。冬になる前に、今シーズンの研究でやり残すことがないよう、したい作業がたくさんある。朝晩の涼しい風が、だんだん冷たい風になってきた。秋分も超えて、秋はすぐに深まるだろう。焦ってもしょうがないので、一つずつ、こなしていく他ない。焦らず、コツコツと。少しずつ、少しずつ。楽しむことを、忘れずに。2021.09.25 04:43researchdiary
潜るのか、埋まるのか今年の8月は、大雨が続いた。その影響で、調査地の河川も増水していた。いつもカメたちが日光浴している砂州や河岸のコンクリートは、もちろん見当たらない。こんな日は、一体どこで過ごしているのだろう??2021.09.08 22:10researchturtles watching
それぞれの季節移動目視を続けている調査地の中で、アカミミガメが頻繁にみられる地点がある。コンクリートで囲まれたそこは、一時的に水位が深くなっていて、流速も緩やかだ。ここはまるで、プールのようになっている。しかもこの地点、調査を始めてからの7ヶ月間でみられた種類はアカミミガメだけ。ほんの少し下流へ下ると、スッポンやクサガメが同所的に生息しているにも関わらず、だ。なぜ、アカミミガメだけが好んで生息しているのか。よく分からない。そんな場所に、一昨日。クサガメの姿を発見した。クサガメは、どうやらこの場所で、日光浴をしていたようだ。クサガメは、若い個体のようだ。ただし、3~4齢は経過しているよう。季節は着々と秋へ向かっている。このタイミングでクサガメがみられた...2021.09.07 03:19researchturtles watching