甲羅は二つに分けられる?

カメは、日光浴をする。

その理由は、必須栄養素を摂取するためだといわれている。

また、体温調節や、身体についた寄生虫を取り除くためにも行う。


ちょっと不思議に思うのは、なぜ、カメはひっくり返って日光浴をしないのか?

と、いうこと。

甲羅は背中側だけでなく、腹側にもあるのに…。



背中側の甲羅を背甲、腹側の甲羅を腹甲という。

カメ類は、進化の過程で、まずはじめに腹甲ができたといわれている。

つまり、カメの祖先の中には、腹甲しかもたなかったものも存在したということだ。

そして時が経ち、進化を繰り返す中で背甲をもつカメが生まれ、今のカメを象徴する「甲羅」が完成されたそうだ。


歴史的に見ると、背甲と腹甲は、同じ「甲羅」でありながら、全く同じではないことが分かる。

進化の過程でそれらの形態をもつ時期が異なるということは、それらの形態は機能が異なる可能性が高い。

つまり、「背甲と腹甲の機能は、異なるのではないか」ということが予想できる。


だからこそ、カメたちは、わざわざひっくり返って日光浴をする必要がないのかもしれない。

背甲は、直接日光を当て、メンテナンスを行う必要があるが、

一方で腹甲は、直接日光を当てることなく、維持される。


そもそも、背甲と腹甲は、機能面が異なるのだろう、から。



「甲羅干し」とは、実は「背甲干し」のことなのかもしれない。

「甲羅」とは総称であり、それは二つの「甲」を合わせた呼称。


そんなふうに思うと、確かに、背甲と腹甲の質感が若干異なると感じていたことにも、頷ける。



…ここまでのことは、文献を辿って確認した内容ではなく、ある意味妄想の話。

答え合わせ(文献で調べること)は、来月、カメ類の進化学をまとめた書籍が届いたあとだ。


Turtles as Hopeful Monsters: Origins and Evolution📚

早く届かないかな~。





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亀に踏まれて -KAME HACK-

主に「野生の亀」について探求しています。 現在、西表島で研究中。