第17回日本バイオロギングシンポジウム。
大会前日に「参加させてください!」とメールを送り、土壇場で、急遽参加させてもらった。
無理なお願いをきいてきただいて、運営実行委員の方々には感謝の気持ちでいっぱいだ。
このシンポジウムは、日本バイオロギング研究会が主催するシンポジウムだ。
バイオテレメトリー、バイオロギングを専門とする方々の学会で、音波や電波、GPSなどの機器を用いて生物の行動を探る学問分野。
つい三ヵ月前まで、このような学会とは無縁だったのだが。
今年の春から継続したカメ類の研究を進めていく中で、ぶちあたった壁。
その壁を崩すために、バイオロギングの手法が必要になってきた。
カメたちの行動を、もっと詳細に知らなければなくなったことが、今回参加させてもらうことになったきっかけだ。
バイオロギングは、水産や海洋の分野で広く用いられている。
そのため、学会に参加している方々も水産・海洋といった分野を専門とする方が多い。
はじめてお会いする方ばかりで、畑違いな私は、さまざまな刺激をいただいた。
自分自身がバイオロギングについての知識を全く持っていなかったこともあり、
全ての研究発表において、目から鱗の連続だった。
ロガー(測定機器)一つとっても、知らないことだらけ。
解析の手法に関しては、ちんぷんかんぷん。
ZOOM画面とGoogle検索画面を行ったり来たりしながら、用語や製品、わからない言葉をひたすら検索しながら講演を拝聴していた。
そんな中、ふと思ったことがある。
この研究会は、まるでベンチャー企業のようだということ。
新しい技術を使って今までにない、革新的な研究を行う。
回収したデータに秘められた可能性を、最大限活用し、解析する。
いかにエレガントな手法であるか。
いかに斬新で、新しい発想であるか。
何より、研究者たちの間にみえる活気が、まるでベンチャー企業の社員さんに通ずるところがある…。
バイオロギングは、生態学門界のベンチャーだ。
ユニークな研究を喜々と行う研究者とのディスカッションは、とても刺激的だった。
オンライン上でばったり再会した高校の同級生に、人脈をつなげてもらい、素敵な出会いをいただいた。
まだ、来年の私の研究に、バイオロギング手法を取り入れられるかは不透明。
けれど、今回のシンポジウムに参加した私は、もうバイオロギングにメロメロだ。
カメの甲羅に、ロガーを引っ付ける気満々である。
付けよう、絶対付けよう…!
バイオロギング研究最大のネックである「コスト」問題を、どうにか解決しなければ…。
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