先日、調査地へ向かう途中でのこと。
自転車で、思いっきり転んだ時のこと。
吹っ飛ばされた瞬間の記憶はないのだけれど、ハッと気が付いた瞬間から、吐き気と頭痛に見まわれた。
大きな凹みに前輪が突っかかり、その勢いで自転車から投げ出され、そのまま顔面から地面にダイブしたようだった。
脳しんとうとむち打ちで、しばらく身動きが取れなくなっていた。
数十分後に後輩が迎えに来てくれて、その後は病院巡り。
最後に自転車屋へ向かい、自転車も治療を受けた。
幸い、転んだ場所が芝生の上だったこともあり、大事には至らなかったが、しばらく片目の眼帯暮らしを余儀なくされた。
野外調査には、危険が付きモノだ。
その「危険」は、大体が調査地ではなく、調査地へ向かう途中にある。
つまり、移動中が一番危険なのだ。
これは、昔からよく言われることで、先人たちが口をそろえて唱えている。
それでも、調査地への移動中に起きる事故は、なくならない。
わかっているけれど、気が抜けてしまう…のだろうか。
今回の事故を受けて、私は自転車用ヘルメットを購入した。
ヘルメットをすればどんな怪我もしない、というわけではないのだが、
少なくとも、頭を守ることができる。
リスクのない調査なんて、存在しない。
けれど、そのリスクを小さくすることはできる。
リスクマネジメントとは、リスクを無くすことではなく、リスクを小さくする努力のことを指す。
私は、きっとまた、転ぶだろう。
その時もまた、同じことを言うのかもしれない。
ただし、その時の怪我は、今回の教訓を得たものでありたい。
頭や顔以外の、擦り傷で済ませることができるように。
リスクマネジメントの活かされた、転び方を。
野外調査を行う皆さんも、どうかお気をつけて。
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