なんとなく、「お気に入りの場所」…
例えばそれは、自転車の駐輪スペースであったり、
よく利用するカフェの席、とか。
ルーティーンのように使用する「お気に入りの場所」。
そんな場所が、カメたちにもあるのかもしれない。
一枚目と二枚目に写るアカミミガメは、首の模様や甲羅の特徴からみて、同一個体である。
しかし、この二枚の写真は、別日に撮影したものだ。
川の水量や水面の揺れ、光の当たり方が違うことでも
別の日に撮影したことが分かるだろう。
…ということは。
河川という水の流れが著しく変化する環境下に生息する野生のアカミミガメでも、
一定の場所に留まって生息していること。
さらに、同一個体が同じ日光浴場所を何度も利用している、ということが分かる。
また、二枚の写真が撮影された日付を確認してみると
一週間の撮影間隔があったことも分かった。
なんと、、、
どうやら河川に暮らすカメにも、「お気に入りの(日光浴)場所」というものがあるらしい。
では、この日光浴場所を利用しているのは、上写真のアカミミガメだけなのだろうか?
否、そんなことはなく、別のカメの姿も見られる。
この流木を何度も観察して見ていると、
どうやら、さまざまなカメが日光浴場として利用しているようだ。
もしかしたらこの場所は、上写真のクサガメにとっても「お気に入りの場所」なのかもしれない…。
カメ類の行動調査を行う上で、「個体識別」は絶対に必要だ。
識別されない場合、カメを目視観察した情報は地図上に「点」としてあらわされる。
つまり、一次元である。
けれど同一個体が複数回目視観察されれば、軌跡を辿る「線」は二次元の情報となる。
今回は個体の形態的特徴から「個体識別」を行うことで、同一個体の行動把握をすることができた。
しかし、もっと分かりやすく識別するため、一般的にはカメに直接マーキングをして個体を識別する。
「カメにマーキング」
と一言でいっても、その方法は様々。
マーキングについては、また後日。
別の記事で投稿することにします。
さて。
「お気に入りの場所」に、今日も彼らは居るのだろうか。
もう少し日が昇ってきたら、見に行こう。
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