山間部に暮らすニホンイシガメ

  ニホンイシガメは、想像以上に流速が早く水温が低い地点でもよく見かける。

 ほんとうに、「こんなところにも?!」というような場所で出逢うことが多々ある。


 昨日は伊吹山の山麓を歩いてきた。

 この地区ではここ数年、シカが急激に増加している。

 そのシカたちが媒介者となってヤマビルも生息域を拡大、昨日も林道の脇や山道にヒルがたくさん見られた。


 ヒルがズボンの上を這ってくるたびにデコピンで退治。

 雨上がりだったこともあり、元気で活発なヒルがうようよ…。


 とここで、ヒルを見ていてひとつ疑問が。


 陸生傾向の強いイシガメは、ヤマビルの被害にあわないのだろうか? 



 今までヤマビルが生息していなかった地域でも、シカの増加とともに生息地がもの凄い勢いで拡大している。

 ヤマビルは湿度の高い場所を好むため、川の近くでもよく見かける。

 ニホンイシガメの生息域と被っている可能性は十分考えられる。


 今のところ、ヤマビルに噛まれたイシガメを見たことはない。

 しかし、報告例があがるのは時間の問題かもしれない。

 久米島で出逢ったリュウキュウヤマガメは、7匹のダニがくっついていた。


 ひと昔前は山に入る人々や馬にダニがくっついていたらしいが、今は山へ行く人(と馬)も少なくなり、ダニがカメに群がるようになったんだとか。



 もしも近い未来、シカの個体数が減少して森林の植生保護が叶ったとしても。

 リュウキュウヤマガメのように、ニホンイシガメがヒルの「餌」となればヤマビルだらけのイシガメが発見されるのかもしれない。 


 そんな未来が、もしかしたらあるのかもしれない。



 ヒルだらけのカメ… やだなぁ。


 そうならないことを、ただただ願うばかりだ。




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亀に踏まれて -KAME HACK-

主に「野生の亀」について探求しています。 現在、西表島で研究中。